やけど

やけどについて

やけどは医学専門用語として「熱傷」とよばれ、熱による皮膚や粘膜の外傷を言います。やけどでは直後から赤みや腫れが出てきますが、その後も腫れやみずぶくれ(水疱)が数日進行します。 細菌感染を合併すると、やけどの深さが深くなることも知られています。広い範囲にわたってやけどするとやけどの創傷の治療に加えて熱傷によるショックを治療するために点滴治療が必要となります。

やけど

やけどの段階

I度熱傷

皮膚の表面だけのやけどで、赤みがある状態を言います。特に治療をしなくても傷跡を残すことはありませんが炎症を抑える作用のあるステロイド軟膏が有効です。

II度熱傷

水疱(みずぶくれ)ができるやけどですが大きく2つに分類され、II度熱傷のうち浅いものは、みずぶくれが破れると、きず(潰瘍)になりますが、治療によりふつうは1-2週間で治り、傷跡を残さないことが多いやけどです。 それよりも深い場合には適切な治療を受けても治るのに1ヶ月以上かかり、瘢跡(きずあと)や瘢痕拘縮(ひきつれ)を残すことが多いです。

III度熱傷

皮膚の厚さ全てが熱による傷害を受けます。基本的に植皮術などの外科的治療が必要になります。

やけどをした直後の対応

早急に救急病院や皮膚科にて受診し治療を受けることがとても重要ですが、できない場合にはすぐに冷やすことが最も大切です。

衣服の上から冷やすことがとても大切です。体の部位、年齢により一概には言えませんが15-30分間冷却すると良いと思います。指先や脚のやけどのような場合は1時間くらい冷却することで症状が軽減します。冷やすことでやけどの進行を止め、痛みも押さえることができます。

あわてて衣服を脱がせると熱の作用が持続してより深いやけどになったり、水疱が破れて、痛みが強くなったり、治るのに時間がかかってしまいます。

特に幼児の場合は衣服の外のやけどに目をとられて、衣服の下のもっと広いやけどを見逃してしまいがちですので注意が必要です。 また、やけどの部位が腫れてきますので指輪などの装身具は早めにとって下さい。創部を冷やしながら出来るだけ早く皮膚科医の診察を受けることが早くやけどを治して傷跡を最低限にすることにつながります。