トレチノイン

トレチノイン

トレチノインは、ビタミンA誘導体であり、その主な作用は、「表皮角化細胞のターンオーバーの促進」です。表皮を作っている角化細胞は、表皮の基底層から分化成長しながら上方へ達し、最終的には角化して脱落していきます。そのサイクルは、普通の状態では52〜75日程度(約2ヶ月)と言われています。

表皮のターンオーバーの促進

この表皮の細胞が成長するスピードが上がることをいいます。つまり、普通の状態で皮膚は生まれ変わるのに2ヶ月かかるところを、トレチノインを使用することで、そのサイクルが短くなります。しみの原因であるメラニンが表皮細胞に存在する場合、トレチノインを使用することで、細胞の分化成長が早くなるため、メラニンがはやく排出されることになります。これが、トレチノインの漂白効果の作用メカニズムになります。

トレチノインの効果

とても強く、しみの漂白治療の中心的な役割を果たします。ハイドロキノンと併用することで、新しくできる表皮の細胞がメラニンの少ない細胞になるため、トレチノインはハイドロキノンとの併用療法が推奨されています。

トレチノインの主な作用

表皮のターンオーバーの促進であり、表皮に存在するしみにしか効果を示しません。真皮や脂肪組織にあるメラニン(深い部分に存在するしみ)には無効です。これらのしみには、レーザー治療が必要になります。トレチノイン・ハイドロキノン併用療法で漂白効果が期待できるしみは、皮膚の浅い部分に存在するしみだけです。

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